【掌編小説】全部お前のせい

いくら待っても奴はやってこなかった。
ケータイに電話しても出ないし。
いらいらして20分で煙草5本も吸っちゃった。

5回目の電話でやっと奴に電話が繋がる。
「あれ? 約束、明日じゃなかったっけ?
明日だと思い込んで、寝てたよ」
「寝てたじゃねえよ、この野郎!」
と言いたかったが俺は気が弱いのでそんなことは言えない。
奴は俺にとって大切な友達だし。

友達に憎悪を覚えるってなぜなんだろう?
なんで俺は人に寛容になれないほど
心が荒んでしまったのだろうか?

「約束、今日だよ。
まあ別にいいや。
じゃあ明日も同じ時間改札で待ってる」
そう言って俺は電話を切った。

と書いて俺は何が書きたいのだろうかと思う。
またクソみたいな文章書いてる。
同じことの繰り返し。
俺は絶望する。
自分には才能がないということに。
どうしたら作家になれる?
そんなことばかり考えている自分が悲しい。
野球へたくそな子どもが
自分の才能のなさもわからず、
ひたすら練習に励んで
「プロ野球選手になりたい」
って言っているようなものだ。
俺には才能がない。
俺には才能がない。
せいぜいお前の気持ちを害することができるくらい。
でも本当は愛してほしいんだぜ。
そこんところよろしく。
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by nkgwkng | 2012-08-20 18:22 | 掌編小説
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